狸小路の夜

札幌 ウィークリーマンション

札幌は夏のハイシーズン真っ盛りで、ホテルはかなり高額だった。ホテルに2泊と、一週間マンションを借りる料金が変わらなかったので、「初めての北海道を全身で感じたい!」ということもあり、今回は思いきってウィークリーマンションを借りてみた。

札幌の朝は、想像していたよりも暑く、湿気が多い。しかもこの部屋には、エアコンがない。押し入れの扉を開けたら、金具がすべて外れて倒れてきた。インターネット可物件なのに、インターネットが繋がらない。そして、シャワーの湯量が、湧き水のようだ。神社かと思った。格安ウィークリーマンションの現実を突きつけられるも、いま札幌に住んでいることが嬉しくて、部屋の不具合よりもワクワク感のほうが勝っていた。

シュリスペイロフ宮本さんと、sleepy.ab成山さんに「札幌に無事上陸してます!」とメールをする。いま同じ街にいること、それだけで嬉しくなる。

テレビ塔

ピカンティ札幌駅前店で、軽めのスープカレーをキメて散歩へ。札幌駅を越えて、大通・すすきの方面へ。夕方頃には一気に涼しくなってきて、最高に気持ちいい。あまりの気持ちよさに、テレビ塔の公園のベンチで眠ってしまう。

夜は成山さんと待ち合わせして、moleというライブハウスへ。今夜はシュリスペイロフの札幌単独公演。地元でワンマンをずっと観てみたい、と思っていたので、またひとつ念願が叶った。シュリスのライブを観ていると、心から素直に「バンドっていいなあ」といつも羨ましくなる。

tanukikouji

ライブの後、シュリスペイロフの打ち上げにお邪魔する。狸小路のヒルニネルというお店に連れていってもらった。アーケードのある商店街を進み、狸小路7丁目に入った瞬間、一気にディープな雰囲気に。そして屋根裏部屋のようなお店。何を話していたとか、内容は思い出せないけど、とにかく楽しくて、気持ちの開放感が100%だった。

野口さんが、知らないあいだに、僕のカメラで打ち上げの様子を撮りまくっていた。それに気がついた瞬間の写真。後からカメラの内容を確認したら、ブチョーの写真の割合が結構高かった。

深夜、お店を出てみんな散り散りになったとき、宮本さんが「宿とってないんだよね、三浦くんの部屋に泊めてくんない?」ということで思いがけず、宮本さんをお持ち帰りすることに。タクシーに乗り込み、ウィークリーマンションへ。昨日来たところなのに、ずっと前から札幌に一人暮らしをしている人のような、慣れた手つきでオートロックを解錠し、部屋へと案内する。

荷物を置いて、雨のなか、ふたりでダッシュして、斜め向かいのサンクスまで飲み物を買いにいく。今日のライブの話や、いろんな話をした後「そろそろ寝ましょうか」と照明を消してからも、iPhoneのスピーカーで「三浦くん、これ知ってる?」って、東南アジアのレッドツェッペリンのようなバンドの曲を聴かせてきたりして、修学旅行感がすごくて、可笑しかった。たくさん笑った札幌二日目。